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2022-03-18 20:38:00
よくある間違い3
④腰痛を訴えたら、痛い部位を間違えられ、異なる部位のレントゲン、MRI検査を受けた。
これもよくある間違いです。腰痛とはどの部位を指すのか。実は明確な定義はありません。
解剖学を学んだ医師ならば、腰椎(腰骨)周辺の痛みを腰痛と捉える場合がほとんどです。
しかし、解剖学を学んだことのない素人は違います。骨盤周辺を腰と認識しています。
よく、腰を抜かすとか、腰を入れる、腰が引けているなどの表現がありますが。国語では、確かに股関節を含めて、骨盤周辺を腰と表現します。
鼠径部(そけいぶ:足の付け根の前方)痛も腰痛と表現する患者さんが少なからずいらしゃいます。
患者さんの言葉を鵜呑みにせず、直接向き合い、痛い個所を手で示してもらうことが大事です。
また、国によって言語が異なれば、腰痛の定義も異なります。ドイツでは、両肩から両臀部下端までの広範囲が腰痛の部位です。イギリスでは、背部下半分と臀部全体。北欧では、腰椎(腰骨)と骨盤の境界域で、両手掌サイズの狭い部分を指します。
2022-03-09 12:22:00
よくある間違い2
よくある間違いの続きです。
③入院直後のリハビリ初回で腰痛が大きく改善したが、主治医は入院による安静で改善と判断、電子カルテに記載した。
これはたいへんよくあるケースです。初回のリハビリだけで腰痛が即改善するわけがないとの医師の思い込みもありますが、
この間違いは、医師が理学療法士の電子カルテ記録を読んでいないことによるものです。忙しい医師や電子カルテの操作に不慣れな医師によくあります。
間違った思い込みによる間違った診断や薬の処方が危惧されます。
これを回避するため、電子カルテの掲示板機能を活用します。初回の理学療法後、必ず掲示板で簡潔に主治医に報告します。
これにより誤解が回避できます。高度なチーム医療には、密なコミュニケーションが必須です。