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2021-10-19 09:40:00

歩行分析の意義

当院は都内で唯一、詳細な歩行分析により施術を実施する腰痛専門の整体をうたっています。

 

都内唯一としたのは、全国を隈なく調査することが困難であり、誇大広告にならないよう配慮したからです。

 

2台のビデオカメラで詳細に歩行分析する腰痛専門の整体は、全国でもおそらく当院だけです。

 

歩行分析から様々なことが解ります。

 

骨盤や股関節・膝関節・足関節の可動性、筋緊張、癒着筋の有無・程度など様々な病態が読み取れます。

 

クリニックなどでの簡単な歩行分析は、足を引きずっていないか、姿勢は悪くないか、など大雑把な奇異歩行の有無で行われています。

 

 パーキンソン病などの特徴的歩行から診断名の推測はできても、筋肉や関節の病態、痛みの原因までをこれで解析することはできません。

 

歩行時の頚部・肩・体幹・骨盤・股関節・膝・足関節の動きを人の目で、同時かつ瞬時に個別に解析することは確かに至難の業です。

 

最近は歩行分析装置という機器があります。

 

しかし、この歩行分析装置は研究用であり、広いスペースを必要とし、設定に時間が掛かるため、日常診察の場では利用されていません。

 

医学部の授業に歩行分析の講義はないようです。理学療法にも座学はあっても実践的なものはありません。そのため、詳細な歩行分析ができない専門家がほとんどです。

 

私が歩行分析を本格的に始めたのは38年前の学生だった時です。イギリス発祥のボバース法の指導を実習地で受けました。ボバース法は動作分析・歩行分析の評価を重視しています。

 

最初は全く詳細な歩行分析ができなかったのですが、毎日歩行分析の指導を受けていて、骨盤の最適な回旋のタイミングが理解できるようになりました。

 

当時の実習指導の先生方には感謝しかありません。その後取得したボバースの国際ライセンスは職場に掲示してあります。

 

初回の施術時に、施術の前後で2台のビデオカメラを用いて歩行をビデオ撮影し、ご本人様にこれを見ていただき変化を確認していただいています。

 

腰痛は歩行に大きな影響を与えています。初回の施術で、腰痛が改善するだけではなく、歩行も変わります。歩幅や前傾角度など数値を示すことも可能なのですが、なによりも見た目の印象が若返ります。

 

歩く姿勢が10歳若返りましたと喜ばれています。足を高く挙げるとか、背筋を伸ばすとかの歩行の指導は一切行っていません。

 

若い経験の浅い専門家?に多いのですが、歩行の動作を一つ一つ口頭で指導する理学療法士がいます。

 

意識的な歩行姿勢の改善は無理です。歩行は無意識的に行われる行為であり、無理に矯正しようとすると体の一部に無理がかかり痛みを生じることもあります。

 

口頭で歩行を指導するのではなく、正常歩行が可能な身体に改善することが、専門家本来の使命です。